立ち止まりましたね。……いいえ、まだ早いですよ、貴方には。ここに並んでいるのは、貴方に感情を向けてくれない女たちの棚です。罵ってもらえるうちは、まだ幸せなほうでしょう?この棚の相手は口数が少なく、温度もない。白衣の下にも、メイド服の下にも、貴方への関心は一滴も入っていません。それでも棚が軋むほど作品が増え続けているのは、そういう扱いを求めて自分から並びに来る獲物が絶えないからですよ。
『
執拗でエグいカウントダウン特化事務的マゾオナサポート』——丁寧語と冷たい罵倒を切り替えながら、延々と数を刻み続ける。一まで数えても許されず、また十へ巻き戻される。あれの途中で耳を外して逃げた子を、私は何人も見送りました。『
無感情サキュバスの30日オナサポ射精管理』のほうは……ええ、私の同類ですね。出せる日も出せない日も、向こうの気分ひとつ。ただあの子は期限を切ってくれるだけ、ずいぶん親切だと思いませんか。私はそんな約束、しませんもの。
ですから、まだ早いと申し上げたのです。……もっとも、その「早い」を自分で確かめたくてたまらないことも、私はもう知っていますよ。棚の前から動けずにいる時点で、答えは出ているのですから。ゆっくりお選びなさい。逃げ道は、後で私が塞いでおきます。