昔、この棚の前で足を止めた獲物がいましてね。息が止まるのが怖い、と震えた声で言うくせに、指は勝手に『
スライム娘とお貢ぎ勇者 魔王討伐寸前でスライム娘にやられちゃいました』を捲っていました。丁寧な敬語のまま尻で顔を塞がれ、出すたびに勇者としての力を吸い上げられていく——あの子が「これは自分の話だ」と言い出すまで、大して時間はかかりませんでしたよ。
ここは呼吸を取り上げる棚、匂いを嗅がせる棚です。だから絵で見せる作りのものがよく並ぶ。視界を塞がれた側の景色を、そちら側の目線で貴方に押しつけるためですから。あの子は最後、『
先輩彼氏は性処理用のおもちゃ』で仕上がりました。跨られて舐めさせられ、潮を浴びせられて、自分は焦らされたまま先だけを嬲られる。あれで、もう戻れなくなったのです。
貴方、今あの子と同じ顔をしていますよ。……ええ、怖がってよろしい。怖がる子のほうが、私は好きですから。