この棚の前に立つ方は、必ず一度、後ろを振り返るのですよ。人目を気にしているのではありません。まだ帰れる場所があるかどうかを、確かめている。可笑しいでしょう? 守るものを何ひとつ持たない方は、そもそもここまで歩いてこないの。肩書きも、貯金も、待っている人も、きちんと揃えてから、貴方たちはこの札の下に来る。
そして必ずこう言うのです、趣味ですよ、と。ええ、そういうことにしておきましょうね。『
【合計2時間超!】「ゴミ牛最終処分場」で悲惨すぎる最後を迎える僕』——彼女にマゾがばれて捨てられた男が処分場へ送られ、搾られたまま「処分」の日を迎える話。あれの前で一番長く足を止めていたのは、どなたでしたかしら。私自身は『
敗北逆アナルEND3 スライムクイーンに負けてお持ち帰りされた冒険者くんは孕み卵袋に堕ちて……』の方が好みです。負けて、持ち帰られて、卵を産む袋に作り変えられる。もう帰る帰らないの次元ですらないところが、たまらないでしょう。
この札の隣には、敵の女、騙される、貢ぎ——そんな札が仲良く並んで下がっています。どれも「自分で選んだわけじゃない」を用意してあげるための道具。安心なさい。貴方はちゃんと騙されますよ。そこは私が、丁寧に仕上げてさしあげますから。